DX320MAX Ti ポータブルプレーヤーとして*世界初4セクションステップアッテネーターを搭載


ポータブルプレーヤーとして*世界初4セクションステップアッテネーターを搭載

*iBasso調べ


DX220MAX、DX300MAXのアナログポテンショメーターは、ポテンショメーター内のカーボンフィルムをスライドすることで抵抗値を操作しボリュームのコントロールを行っていました。

アナログのポテンショメーターは、デジタルの音量調整におけるビットレート損失の問題を解決し、録音レベルのサウンドクオリティを保持することができます。

しかし、ポテンショメーターでは設計上、小音量時に左右のチャンネルに激しいアンバランス、「通称:ギャングエラー」が生じることを避けることができません。また、チャンネル間の±2dBの制御不能な音量不均衡が生じることが多く、カーボンフィルムの経年劣化により音量調整時に音声の歪みが発生してしまいます。

耐久性や小音量リスニングボリュームにて発生する左右チャンネルのアンバランスなどのポテンショメーターでは設計上、避けることができないこの問題を解消すべきであると考えました。

iBassoはこの問題にはステップアッテネーターがアナログで音量を調整するのに最適な方法であると考えます。

優れた音響特性と優位性を持つステップアッテネーターが、なぜハイエンドレベルのデスクトップアンプには採用され、ポータブルオーディオには採用例がほとんどないのでしょうか?

第一に、高品質なステップアッテネーターは非常にコストが高く、製品への採用をが実現に至るまでに膨大な時間とコストが発生します。

第二に、一般的なステップアッテネーターはポータブルプレーヤーに入れるには基板面積や筐体サイズなどの制限が伴います。

しかし、iBassoはポータブルプレーヤーへステップアッテネーターの採用を実現することを展望とし、従来のMAXシリーズの設計と並行し小型オリジナルのステップアッテネーターの開発プロジェクトを始動させます。


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どんな製品開発でも小型化や新たな技術の導入には、探求と高い精度の試行錯誤が必要不可欠だとiBassoは述べます。

オリジナルステップアッテネーターの開発は数年に渡り、iBassoは遂に製品への採用を可能とするレベルでの開発に成功しました。

iBassoは小型化という条件と機械的構造を改良するために、高精度の0201抵抗器を選択することで、4セクションのステップアッテネーターのサイズを最小化し、一般的なステップアッテネーターに比べ、約10分の1以下のサイズでの開発を実現しました。

ステップ数を削減することで実現したと誰もが考えるでしょう。

しかし、ステップ数の減少は行わず、24段の一般的なステップアッテネーターと同じ仕様で設計を実現しています。


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アッテネーター内部に採用した抵抗器は、非常に高精度で、周囲の温度変化による出力電圧等の変動も少なくノイズレスでオーディオ特性に非常に優れた高精度抵抗を採用しました。

iBasso独自のステップアッテネーターは、耐久性の向上と内部のディスクリート抵抗を正確に切り替えるために、高耐久性合金コンタクトを採用しています。

この高精度抵抗の採用により、左右のチャンネル間のギャップは±0.1dB以内にコントロールすることが可能になりました。

これにより、小音量のリスニングボリュームでもチャンネルのアンバランスを発生させず、サウンド面では録音時のサウンドへの高い忠実性と透明度を誇り、前世代のMAXシリーズと比較しても原音に極めて忠実なリスニングをご体感いただけます。


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開発エンジニアより

『小型ステップアッテネーターの開発は何年も前から行われていましたが、ついに搭載できるDX320MAX Tiを製品化することができ、大変嬉しく思っています。私たちは、これからも私たちの完璧を追求するために、決して妥協することはありません!』